マルチーズは、その純白の美しい被毛と愛らしい表情で多くの人々を魅了する小型犬です。
本記事では、初めてマルチーズを迎える方に向けて、「どんな犬種なのか」「どのように育てればよいのか」「性格や健康面の注意点」など、飼育に必要な知識を総合的に解説します。
これを読めば、マルチーズとの生活が具体的にイメージできるようになるでしょう✨
マルチーズとは?基本情報と魅力

マルチーズの歴史とルーツ
マルチーズの起源は非常に古く、紀元前1500年頃の地中海・マルタ島にさかのぼります。港町でネズミ退治をするために活躍していた犬が、やがて王族や貴族の間で愛玩犬として飼われるようになり、現在のマルチーズへと進化したそう。
古代ローマ時代の絵画や文献にもマルチーズらしき犬が登場し、クレオパトラやマリー・アントワネットも愛したとされるほどの長い歴史を誇るんです✨
こうした背景から「貴族の犬」と呼ばれることもあり、高貴で品のある印象が強い犬種です。
外見・サイズ・寿命
マルチーズは成犬でも体高約20〜25cm、体重は2〜3.5kg程度と非常にコンパクトな体格が特徴です。特に美しく長い純白の被毛は、他犬種と一線を画す存在感があります。
体毛はシルクのように柔らかく、直毛であるため、定期的なトリミングが必要です。寿命は12〜15年が平均とされていますが、適切な食事・運動・健康管理をすれば20年近く生きる例もあります。
他犬種との違い
マルチーズは以下の点で他の小型犬と差別化されます:
- 抜け毛が少ない:アレルギー持ちの方にも比較的飼いやすい
- 無臭に近い体臭:清潔好きな人に好まれる
- 気品ある動きと表情:ドッグショーでも人気の犬種
- 感情豊かで表現力が高い:人の気持ちを読み取りやすい知能
マルチーズの性格と特徴

甘えん坊で人懐っこい
マルチーズは非常に人懐っこく甘えん坊な性格をしています。飼い主と常に一緒にいたいと思うタイプで、留守番が長いと不安になりやすい傾向があります。そのため、家族との時間を大切にできる家庭環境が理想。
抱っこが大好きで、信頼した相手にはとことん甘える一方で、知らない人にはやや警戒心を見せることもあります。この「内弁慶」な面もマルチーズの可愛らしさのひとつです。
吠えやすさやしつけのしやすさ
マルチーズは小型犬特有の高い警戒心と聴覚の鋭さを持っているため、不審な物音や来客に反応して吠えることがあります。とはいえ、知能が高く学習意欲も高いため、しつけ自体はしやすい犬種です。
無駄吠えを防ぐには、子犬期から「音」や「人」に慣れさせる社会化が重要。また、トイレやお座りなどの基本的なしつけは、短時間でも継続的に繰り返すことで覚えてくれます。
子ども・他のペットとの相性
温和で攻撃的な一面が少ないため、子どもや他のペットとも比較的相性が良いとされています。ただし、体が小さく骨も細いため、子どもが雑に扱ってしまうとケガをする恐れも。接し方を教育することも大切です。
にゃんこや他のわんこと一緒に暮らす場合でも、比較的馴染みやすく、順応性の高さが光ります。
飼育に必要な準備と日常ケア

フード・ケージ・トイレなどの準備
マルチーズを迎えるにあたって、最低限以下のアイテムを揃えておきましょう
- フード:小粒で高たんぱく・低脂肪な小型犬専用ドッグフード
- ケージ/サークル:安心して眠れる居場所を確保
- トイレトレー:ペットシーツとの併用でトイレトレーニングに役立つ
- ベッド・ブランケット:柔らかく暖かい素材でリラックス空間に
- 食器・水飲み:ひっくり返りにくい安定性のあるものがおすすめ
被毛ケアとトリミングの頻度
マルチーズの長く美しい被毛は、日々のブラッシングが必要不可欠です。毛玉や絡まりを防ぐことで皮膚病を予防し、光沢のある毛並みを維持できます。
トリミングは月1回ペースが理想で、サロンにお願いするか、セルフトリミングで手入れを行います。人気のスタイルには「テディベアカット」「ショートカット」などがあり、見た目の変化を楽しめるのも魅力のひとつ。
散歩・遊び時間の目安
マルチーズは活発な一面もありますが、過度な運動は必要ありません。朝夕1回ずつ、各15〜20分程度の散歩が適切です。室内遊びでも十分な運動ができますが、外の刺激も適度に取り入れることが精神的な満足にもつながります。
マルチーズのしつけと健康管理

吠え癖を防ぐトレーニング方法
- 社会化期(生後2〜4ヶ月)に積極的に人・音・環境に慣らす
- 吠えたときに叱るのではなく、静かにできたらご褒美
- インターホンや来客に慣らす練習を継続する
吠えは「不安のサイン」でもあるため、根本的な原因を探り、信頼関係を構築することが大切です。
よくかかる病気と予防
- 膝蓋骨脱臼(パテラ):滑りやすい床や高所からのジャンプに注意
- 涙やけ・逆さまつげ:目元のケアと早期発見がカギ
- 歯周病:毎日の歯磨き習慣を
- 低血糖・心臓病:高齢犬になるほど注意が必要
これらの疾患は、生活環境や食事の質、日常の観察によって予防・早期発見が可能です。
動物病院とワクチンの管理
以下のような予防接種・健康管理をスケジュール化しておくと安心です
- 混合ワクチン(年1回)
- 狂犬病ワクチン(法律で義務)
- フィラリア予防(春〜秋)
- ノミ・マダニ対策(通年推奨)
また、定期的な健康診断(年1回以上)で見逃しがちな病気を早期発見できます。
マルチーズに関するよくある質問

マルチーズは一人暮らしでも飼える?
可能ですが、長時間の留守番はストレスの原因になります。
自動給餌器やカメラ、遊び道具の工夫で孤独感を軽減しましょう。
寿命はどれくらい?
一般的に12〜15年ですが、健康に気を配れば18年以上生きる個体も。
高齢期には関節ケアや腎臓ケアも視野に入れると安心です。
留守番はどのくらいできる?
個体差はありますが、4〜6時間が目安です。子犬のうちは1〜2時間から慣らしていくとよいでしょう。
マルチーズとの生活を始めよう

マルチーズは、人懐っこく甘えん坊な性格と、純白の美しい被毛を持つ小型犬で、初心者にも非常に飼いやすい犬種です。飼い主に忠実で、しつけも入りやすく、室内での生活にもしっかりと順応します。
ただし、無駄吠えや分離不安の傾向もあるため、しつけや生活環境づくりには注意が必要です。健康面では、膝蓋骨脱臼や歯周病、涙やけなどのリスクがあるため、日々のケアと定期的な動物病院でのチェックが大切。
マルチーズとの生活は、小さな体に大きな愛をくれる日々の連続です。
あなたもぜひ、その魅力と幸せを実感してみてください。
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