里親制度

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里親制度とは何か?

里親制度とは、さまざまな事情で飼い主を失った犬や猫を、新しい家庭に迎え入れる仕組みのことです。動物愛護センターや保健所、民間の動物保護団体によって保護された犬や猫の中には、捨てられたり、飼育放棄されたりしたペットもいれば、繁殖業者から救出されたケースもあります。

日本では、毎年多くの犬や猫が殺処分されており、その多くが家庭で飼うことが可能な健康な動物です。しかし、適切な里親が見つからないと、新しい生活を手に入れることなく命を落としてしまいます。こうした現状を改善するために、自治体や動物保護団体は里親制度を推進し、犬や猫が安心して暮らせる家庭を探しています。

里親になるメリット

1. 命を救うことができる

保護犬や保護猫を引き取ることで、殺処分される運命だった動物の命を救うことができます。特に、成犬や成猫は子犬・子猫よりも里親が見つかりにくいため、成長した動物を受け入れることでさらに多くの命を救うことにつながります。

2. ペットショップとは違い商業的な繁殖を助長しない

ペットショップでは、多くの犬や猫が利益目的で繁殖され、過酷な環境で飼育されています。里親制度を利用することで、こうした商業的な繁殖に加担することなく、動物を迎えることができます。

3. すでにしつけがされている場合も多い

保護犬や保護猫の中には、元の飼い主がしつけをしていたケースもあり、トイレトレーニングや基本的なしつけができていることがあります。そのため、子犬・子猫を一から育てるよりも負担が少ない場合があります。

4. 家庭に合わせた犬・猫を選べる

保護団体やシェルターでは、動物の性格や行動を事前に観察し、里親となる人の生活環境に合った犬や猫を紹介してくれることが多いです。たとえば、アクティブな家庭には活発な犬、静かな環境を求める家庭には穏やかな猫を勧めてもらえます。

5. 費用を抑えられることが多い

ペットショップでの購入には高額な費用がかかりますが、保護犬や保護猫の譲渡では基本的に生体の購入費用は発生しません。代わりに、ワクチン接種や去勢・避妊手術などの医療費の一部負担が求められることが多いですが、ペットショップでの購入と比べると費用を抑えられることが一般的です。

保護犬・保護猫を家族に迎える準備

1. 家族の同意を得る

ペットを迎えることは、家族全員の生活に影響を与えます。世話をする人や費用負担の分担を明確にし、全員が納得した上で迎え入れることが重要です。

2. 生活環境を整える

ペットが快適に過ごせる環境を用意するために、以下の準備が必要です。

  • ケージやベッド、トイレなどの生活用品
  • フードと食器
  • 安全な居場所の確保(脱走防止対策)

3. 必要な知識を身につける

保護犬・保護猫の飼育には、特有の注意点があります。特に、過去に虐待や放置の経験がある場合、新しい環境に慣れるのに時間がかかることがあります。そのため、動物の行動心理やしつけについて学んでおくことが重要です。

里親になるための手続き

里親になるには、動物保護団体や自治体の譲渡会に参加し、申し込みを行います。一般的な流れは以下の通りです。

  1. 譲渡希望の申し込み
     希望する団体に連絡し、申し込みを行います。団体によっては、希望する犬や猫の性格や生活環境について詳細なアンケートを求められることがあります。
  2. 面談・家庭訪問
     団体のスタッフと面談し、ペットを飼うための環境が整っているか確認されることがあります。場合によっては、実際に家庭訪問が行われることもあります。
  3. トライアル期間(お試し飼育)
     多くの団体では、いきなり正式譲渡ではなく、一定期間(1週間~1ヶ月程度)のお試し飼育期間を設けています。この期間に、ペットとの相性を確認し、問題がなければ正式譲渡となります。
  4. 正式譲渡契約
     トライアル期間を終え、問題がなければ正式に譲渡契約を結びます。譲渡費用の支払い、ワクチン接種証明の確認などが行われます。

保護犬・保護猫との新しい生活

新しい環境に慣れるまで、動物にとっては大きなストレスがかかります。そのため、以下の点に注意しながら接することが大切です。

1. 最初は無理に触らない

環境の変化に戸惑っている動物に対しては、無理に構わず、安心できる場所を確保してあげることが重要です。

2. しつけを焦らない

トイレの失敗や吠え癖などがある場合でも、怒らず根気強く対応することが大切です。過去の経験によっては、怖がりの性格になっている場合もあります。

3. 定期的な健康管理を行う

動物病院での健康診断を定期的に受け、適切なワクチン接種やフィラリア予防を行いましょう。

4. 愛情を持って接する

保護犬・保護猫は、過去に辛い経験をしていることも多いですが、愛情を持って接することで、信頼関係を築くことができます。

まとめ

保護犬・保護猫の里親になることは、命を救うだけでなく、新しい家族として幸せな時間を過ごすことにもつながります。準備をしっかり行い、ペットにとっても飼い主にとっても良い関係を築けるよう心がけましょう。

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この記事を書いた人

チワワと暮らす複業フリーランス

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